赤面症が遺伝だと気づいたのは些細なきっかけでした。
お父さんも、お姉ちゃんも、弟も、母を除いてみんな赤面症だったのです。
中学時代から社会人になるまで長年の間、赤面症だった私。
「なんで私だけ毎日こんなに苦しんでいるんだろう…」と悩んでいましたが、あるきっかけで母親以外の家族みんなが赤面症だと知りました。
ずっと自分だけの問題だと思っていましたが、少なからずも「遺伝」が関係しているのかもしれないと気がついたのです。
赤面症が「遺伝」だと気づいた些細なきっかけ
物心がついた中学生の頃から「赤面症」だった私。
- 人前での発表
- 意見討論
- 異性とのお喋り
- 急に話題を振られた時
とにかく事あるごとに顔が真っ赤に赤面していました。
いつも心は休まらず、顔が赤いのを周りに指摘されたり冷やかされる毎日。
日直も、スピーチも、発表も、歌のテストも、全部やりたくなかった。毎日のように心がドキドキして落ち着かない。
無事に終わったかと思えば、また人前に出る機会は訪れる。
正直、当時は精神的に心が疲れきっていました。
そんな私が唯一、何も気にせずに心にゆとりを持てる場所。それが家でした。不思議なことに家にいるときは、心がリラックスしているから赤面なんて頭から綺麗サッパリ忘れ去っているんですよね。
だからこそ、「家族も赤面症だった」なんて思ってもいなかったのです。
わが家は世間一般的に見れば普通の家族です。
特に仲がいいわけでもなければ、悪いわけでもない。良い意味で干渉しません。
そのため、家族であっても個人のことについては全く分からない状態。恋愛話をすることもなければ、恋人がいるかあえて触れようともしませんでした。
そんな時、久しぶりに親戚がわが家に遊びにきました。
始まったのが親戚のおじさんおばさんのお節介な恋愛トーク。
「彼氏いるの?」
「彼女いるの?」
「今の子は何歳くらいから付き合っているの?」
怒涛の質問攻めに、私たち三兄妹は全員が顔を真っ赤に。それを聞いていた父までもが顔を赤らめていたのです。
「なんで私だけ顔が赤くなるんだろう」
とずっと悩んでいた私には驚くべき光景でした。
「まさか家族も赤面症だったなんて…」
私以外のみんなも気づいたでしょう。
しかし、私たちはお互いが赤面症だという事実を知ったのに知らんぷりをしたのです。
でも、不思議と心が軽くなりました。
異性に顔が赤くなってしまうことは恥ずかしかった。
皆の前で発表する時も憂鬱でたまらなかった。
指摘されると死ぬほど顔が熱くなるのが嫌だった。
毎日学校に行くのが辛くて、極力目立たないように過ごしていた日々。
顔が赤くなることばかり気にして、正直心は疲れ切っていました。
そんな時に、こんなに近くに同じような現象が起こる人たちがいたのです。
「私だけじゃなかったんだ。」
赤面症を理由に何度も不登校になりかけたし、消えていなくなりたいと本気で思いました。
ただ普通に過ごしたいだけなのに、みんなが当たり前にしていることが自分にはできない。
けれど、、、
お姉ちゃんも同じような思いで過ごしていたのかな?
弟もこれから先同じことで悩むのかな?
赤面症で悩んでいるのは私だけじゃないのかもしれない。それだけで心に余裕が生まれました。
遺伝した赤面症に克服方法はあるの?
些細なきっかけから家族が赤面症だということがわかりました。
私と同じように、動揺するとカッと真っ赤に赤面してしまう。きっと、姉も弟も父親も各々が悩んでいたことでしょう。
そもそも、赤面症は克服することができるのでしょうか。
中学生から社会人にかけて18年間近く向き合ってきた私が断言します。
赤面症は克服することができます。
なぜなら、赤面症は病気ではなく生理現象だからです。
病気ではないので完治薬はありません。裏を返せば、なにかしらのきっかけで克服できる可能性があるということ。
私は試行錯誤を繰り返して、30歳目前となった今は赤面症に悩んでいません。
自分のことを理解するまでに時間がかかってしまったので、残念ながら中学、高校、大学とずっと赤面症に悩まされ改善されることはありませんでした。
そんな私が有効的だと思った赤面症対策方法は別記事にまとめているので、そちらも参考にしてみてください。
「今すぐにでも顔の赤みを消したい・・・!」という思いから、即効性を求めて検索を続けた日々でした。
結局のところ、時間をかけて肌を労わってあげることが大切でした。
赤面症に悩んでいたころの私
乾燥しすぎて毛穴は開き、たるんでいます。目の周り、頬、首元まで真っ赤になっています。日焼けの赤みではないです。彼(今の旦那)と過去の恋愛について話していて、動揺してこんなに真っ赤になってしまいました。
これ、25歳の私なんです。
…恐ろしいほどに老け込んで見えませんか?
赤面症を克服した私
27歳の私は口角が自然に上がるほど、自分に自信を持つようになりました。
何をしたかっていうと、スキンケアを丁寧に行い、化粧品を自分に合うものにしただけ。たったそれだけなんですよね。
姉とは、未だに赤面症についての話はしません。もしかしたら赤面症については今後もタブーなのかもしれません。
その代わり、姉の誕生日や祝い事には少しでも赤面症を克服して欲しいという気持ちを込めてスキンケアグッズや化粧品を贈るように心掛けています。
赤面症の辛さは、赤面症になった人にしかわからないほど繊細な悩みですから。
たまたま、私の赤面症の克服のきっかけはスキンケアや化粧でした。人によって、私と同じきっかけで克服できるかもしれないし、できないかもしれない。
何がきっかけになるかはわかりません。
赤面症が遺伝するならば、克服方法も同じでいいじゃないか。
将来、私の子や孫に同じ思いを絶対にさせたくない。そのために、赤面症については今後もより一層の理解を深めていかないといけないと感じています。